小論文頻出テーマに「科学技術とあなたの生活」というテーマがあります。課題文では、近年の目覚しい科学技術の進歩について述べながら、原子力や遺伝子操作など「長い時間後世に影響を与え続ける」テクノロジーについては、「長期的な予測をして、それを採用するかどうかを決めなければならない」と述べています。また、そうした高度な科学技術の利用方法についても、社会への利益のためではなく、むしろ経済の論理によって決定されている現代社会の実情と、その矛盾が指摘されています。
あなたは、こうした課題文から出発して、課題文中では深く追求されていなかった「科学技術が社会にもたらす利点」について、自分なりの考察を行いましょう。「科学技術の必要性」という点に論点を絞り、具体例を挙げて説明することによって、読み手にも分かりやすい構成に仕上げることができます。
では、こうした自分なりの意見を、課題文の内容もしっかりと反映させながら、説得力のある結論へとまとめていくには、どうすればいいのでしょう。論旨展開についても詳しく見直しながら、検討してみましょう。
まず、「原子力が、危険性を指摘されながらも、なお使用され続けているのはなぜか?」と疑問を提示しましょう。その疑問への答えとして、「原子力が、発電という利用方法によって社会にもたらしている利益」を具体的に挙げ、そこから「科学技術は、経済や環境、エネルギーなどの社会問題の解決のためになくてはならない」と主張することができます。
実は、この疑問は正論であり、社会の矛盾点を鋭く突いているものです。「原子力発電のメリット」は、どれも、電力会社がPRのために主張しているメリットであり、これを「正しい論理」として受け止め、その恩恵にあずかっているのが、日本社会の現状ですね。
|